Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

【文】なんでもない日の発起

以前書いたものを修正してひとまずかたちにしていこう、と。

誰得?誰も得はしないね。

『なんでもない日の発起』

↓以下から↓
…なんて言えばいいだろう。

あいつは小さい頃から一緒だった幼馴染。
頼りになるあたしの相方。
自慢じゃないけど、アイツの部屋のどこにエロ本が隠してあるかだって知ってる。

勘違いされたくない。
ストレートに言うべきだろうか?
「好きです」と。でも、その「スキ」だってインフレしてる世の中だ。
あたしはマニキュアも好きだし、カラオケだって好き。焼肉が好きで、スキヤキもスキ…なんちて。

じゃあ、「愛してる」?
それはなんだか重い。個人的に。
中学校2年のときに告白してきた同級生の第一声が「麻衣、僕は君のことを愛してる!」だった。確か。
あたしはモチロン、「愛というのはそんな軽はずみなもんじゃない」と一蹴した。
でも今思うと、そんなあんたは「愛」を何だと思っていたのだろうか。

話が逸れた。
あたしがアイツを好きになったのは、4年前。
理由は覚えてないけど、気付いたら好きで好きでたまらなくなってた。

毎年毎年、バレンタインも、クリスマスも、誕生日も、イベントごとに「告白しよう!」と思い立っては怖気づいてきた。
そんなあたしが、こんな「なんでもない日」に発起したのは、あたしが進学でアイツが就職、という別々の進路が決まったからに相違ない。
後のない焦りが、今までにないほどにあたしを奮い立たせた。

でも、告白して「オーケー」って言われたらどうするの?
付き合う?きす?えっち?
どこまで出来て、どこからが無理なのか、それに答えが出されるのがイヤだ。

正直よくわからない。

きっと、エロ本は教科書にはならない。

…もしかしたら、ただ伝えたいだけかも。
返事なんて期待してない、自分勝手な自己満足。

でも、今はそれだっていい。
これで終わりなら、賭けたっていい。

この際だから認めるが…半分ヤケです。

「あ、あのさ」

放課後の下駄箱。自然に呼び止めることができた。

呼び止めたはいいものの、あたしは言葉に詰まる。
台詞を事前に決めておくんだった、ちくしょう。

「何?」

あたしは黙ってアイツの手を取り、引き寄せた。
口は回らなくても、幸い手は機敏に動いた。
あいつの体は結構すんなり動いてあたしの体との距離がぐんと近くなる。

心臓はバクバク。

口はパクパク。

少なくともコレで伝わったかな?と思いつつ、あたしはアイツの肩を抱いて小さい声で「言いたいこと」を言った。
あんなん考えてたのに、「好き」と「愛してる」のどっちを言ったのか覚えてない。いやはや情けない。

抱きつかれた直後は「え?」「は?」だの言っていたアイツも、あたしの言葉を聞いて黙る。
よほど意外だったのか…いや、意外だね。
ずっとあんたの隣にいた奴が、4年も前からあんたに思いを寄せてたなんて夢にも思うまい。

「ちょっと、たんま」

アイツはあたしの腕を引き離して、顔を見る。

「それマジでいってんの?」
「…うん」

軽蔑した?
するならしろ。半分ヤケのあたしは、強いぞ。

「…ちょっと、考えさせて」

少し黙って、アイツが出した結論はそれ。
すぐに結論が突きつけられると思っていたあたしは、逆に拍子抜けする。

「あ、別に答えはいらないよ。あたしの自己満足の…」
「は?」

あたしが口をごにょごにょさせたのを見て、アイツはいつもの調子に戻って口を尖らせた。

「じゃあなに?麻衣は私と”どうしたくて”コクった訳?」

アイツは申し訳なさそうに「あ、いや…」と頭をかいた。
昇降口から吹き込む風で、ふたりのスカートがパタパタと音を立てた。
うーん、とすこしうなったあと、あたしは口を開く。

「こうしたくて、かな」

あたしはもう一度、今度はアイツの顔を引き寄せた。


おわり


※この物語は架空のものであり、実在の人物・団体・地名等とは一切関係ありません。

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

Y256

Author:Y256
【ネグザ】
14都市称号争奪戦で『蒼聖の撃墜王』になりました

【ゾイド】
HMM・MSS休止…悲しい

カウンタ

記事検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。